私は誓います。

 この難局な時代の中、誰よりも積極的に動き、誰よりも積極的に汗をかきこの八王子青年会議所を引っ張り、皆が誇りを持って運動できる八王子青年会議所として、より強固な団体としていくことを。

【はじめに】

 私は子供のころから好きなことには一生懸命になれるが、興味のないことには見向きもしない性格でした。そんな中2015年に八王子青年会議所に誘われるがまま入会しましたが初めは右も左もわからず、ただ付いていくだけ。飲み会は楽しいが、他は何をやっているのか理解しようともしていませんでした。入会2年目に副委員長を受けた時でさえ、自分事としてあまり捉えておらず責任感を感じることもあまりなく、ただ参加しているだけでした。しかしながら、2017年の会員拡大委員会の委員長や東京ブロック協議会への副委員長、委員長への出向を通して、一つ一つのことに責任感が芽生えてきました。

 今、新型コロナウイルスの影響で世界的に経済は悪化しており、この日本においても歴史上初となる緊急事態宣言が発令されました。経済は止まり緊急事態宣言解除後も正常な状態には戻っていない状況があります。我々は今後コロナと共存していくという覚悟が必要でありwithコロナの時代に柔軟に対応をしていきながら前を向き、この八王子青年会議所を通じて八王子を全力で盛り上げていく必要があると考えています。

 第56代理事長職をお預かりするにあたって、本年は「創立55周年」「第50回東京ブロック大会の主管」「JCI高都(台湾)との姉妹締結」と重要な事業が控えています。また、昨年、本年と卒業生が多い中会員拡大という皆で取り組まなくてはならない大きな課題もあります。コロナウイルスの蔓延により社会情勢に大きな影響を及ぼす中本当にこの重責を全うできるのか不安になった時期もありましたが今は違うと言い切れます。この状況下においてこの八王子青年会議所を纏め、引っ張っていくのは“自分しかいないのだ”という強い気持ちを持っています。

【希望に満ち溢れた人材の創出】

 何故会員拡大を行わなければならないのでしょうか?会員が増えなければ消滅してしまうから。会員がいないと運営費が捻出できないから。もちろんそれもありますが、我々青年会議所は地域社会や企業のリーダーとしての人材育成機関として、八王子の継続的な発展に寄与する人材を育成していく必要があるからだと私は考えます。

青年会議所には奉仕・修練・友情という三信条がありますが、新たに向かい入れる仲間には、社会への奉仕の精神を持ち良い考えは実行をする。自分のため、会社のために自己修練に取り組む。八王子だけにとどまらず各地域や世界との友情をはぐくみ世界中の人々と仲間になれる。というような前向きな気持ちを持って青年会議所運動に取り組める仲間を増やしていく必要があります。その上でメンバーが社会や地域の事を誰よりも主体的に考え行動を起こすことのできる人材へとなり、八王子青年会議所を通して成長を遂げたと実感できるメンバーが多ければ多いほど周辺への伝搬力は拡大され、青年会議所への注目度も増します。人が人を呼びその人がまた人を呼ぶ。そんな大きな流れを創り出すことが可能となります。

【明るいまちの未来の創造】

 市制100年を超えた八王子市は東京都内の市町村では最多の57万人を超える人口が住む街です。歴史と文化があり、多くの市民が住み暮すこの街に課題は無いのでしょうか?西部エリアには広大な山林や水辺、陣馬山から高尾山といった山並みなど豊かな自然環境と八王子城跡などの歴史・文化資源が存在し、東部エリアにはベッドタウンが広がっています。しかしながら、広大な面積を有するからこそ市民一人ひとりが街全体の事となるとどこか他人事になってしまっていると感じております。そんな中、八王子は20を超える大学・短大がある学園都市でもあります。市外から学ぶために来た学生と共に今八王子が抱える課題を抽出し、問題提起をおこない解決策を考えていくことで、更なる発展を遂げる機会を創出してまいります。八王子青年会議所は更なる街の発展のために若者らしい発想で挑戦してまいります。

 八王子には守り続けていかなければならない伝統文化があり、継承・発展させていかなければいけません。しかしながら継承・発展と一言で言っても、伝統文化の受けて側が存在しなければ、どんなに発信を行っても衰退してしまいます。本年は東京ブロック大会八王子大会という東京中から人が集まる非常に恵まれた機会があります。東京中に八王子の伝統文化を発信して更なる継承・発展へ繋ぐ礎を築いてまいります。

 このような機会を通じて伝統文化に触れることで、地元八王子を実感する機会が創出され、市民の郷土愛が育まれてまいります。

 八王子青年会議所にはJCI苫小牧、JCI日光、JCI西釜山(韓国)という姉妹・友好JCが存在しています。このような時代だからこそ民間団体として互いに街のことを考え、何を行えるのか、今後同じような有事の際にはどのような協力体制が取れるのかということを改めて考えていかなければなりません。また本年はJCI高都(台湾)と姉妹締結をおこないますが、姉妹締結を行う事が目的とならないよう、互いの街のためにどのような関係性を構築していくべきであるかをしっかりと協議していきます。

【未来で輝く人材の育成】

 2015年に国連で採択された持続可能な開発目標であるSDGsですが、我々はしっかりと意識をして、ビジネスや私生活に活かせているのでしょうか。地域のリーダーとして、SDGsを理解して日頃より意識して行動できる人材へとなる必要があります。そのために身近にあるSDGsを自分のビジネスや私生活に照らし合わせて考え直していくことで地域のリーダーとしての成長を遂げていきます。

 八王子森林パトロール隊は1967年10月15日に結隊され、来年度は55周年を迎えます。「自然に親しみ体を鍛え奉仕の精神を養う」というモットーの基、現在50名以上の子供たちが活動を行っております。これからの時代に隊員たちが安全に活動を行える環境を整えていくことは必須です。その上でこの子供たちに普段できない自然との触れ合いや仲間と成し遂げる達成感を経験してもらいたいと考えております。また、八王子森林パトロール隊が活動を行っている高尾山を中心とした八王子の歴史や文化が東京都で唯一の日本遺産に認定されました。その文化的価値を子供たちが学べる機会を創出します。来年度55周年に向けて新たな時代との向き合い方を取り入れ活動を行っていく基盤を醸成していきます。

【組織の認知度と存在価値を高める広報】

 広報とは情報を発信するだけではないと考えます。コロナ禍においてしっかりとした「情報収集力」「情報分析力」その上でしっかりとストーリーを創造して情報を発信していく必要があると考えています。八王子青年会議所として一年間のゴールをしっかりと描き、メンバーが共有した上で各人が広報担当者だという意識を持ち発信を行っていくことで、我々の考えや行っている事業を広く的確に発信を行ってまいります。

 組織運営においても八王子青年会議所のメンバーが共通のゴールを認識して本年の青年会議所運動に邁進できるよう、お互いに協力しあえる環境を構築し、円滑なコミュニケーションを図りながら進めていける組織を作り上げてまいります。

【結びに】

 今年度は第50回東京ブロック大会八王子大会が開催されます。これは八王子青年会議所にとって非常にチャンスであり、メンバー一丸となって取り組んでいく必要があります。ブロック大会を主管することはゴールではなく、この八王子青年会議所を更に発展するために行うのです。ブロック大会では八王子の魅力を最大限東京都中に発信することで、八王子を全力で盛り上げてまいります。また今までご支援、ご協力していただいた市民の皆様や地域社会における関連諸団体、行政関係の皆様、そして55年間この八王子青年会議所の歴史を紡いできて下さった先輩諸兄姉に対し感謝の気持ちを形に表すために創立55周年記念式典を開催し、次なる60周年に向けてこの八王子青年会議所を前進させてまいります。

 八王子青年会議所のメンバー数の理想は200名だと考えます。人口数から考えても不可能な数字ではありません。また八王子市は東京都の中でも奥多摩町に次いで市区町村の中で2番目に広い面積を有しており、高尾山を代表する観光地や来場者数が約80万人という八王子まつりや伝統文化が残る街であり、数多くある団体の中でも八王子青年会議所が先頭に立ち行政では届かいない箇所の課題解決を行っていける。またこの八王子を誰よりも強く発信することができる団体となっていくために200名のLOMとなることが理想だと考えております。

 結びになりますが、八王子青年会議所第56代理事長の重責を与えていただきましたメンバーの皆様と先輩諸兄姉、またメンバー一人ひとりを支えていただいていますご家族と企業の皆様に心より感謝を申し上げます。

 そしてメンバーの皆さん、我々が八王子を盛り上げるんだという気持ちを忘れずに、小さな一歩を確実に積み重ねこの難局な時代を乗り越えようではないか。一歩一歩の積み重ねが必ずや個人の成長に繋がり、街の発展に繋がるのだから。若者は若者らしく思いっきり突き進もう。我々には55年間紡いでくださった先輩諸兄姉、一緒になって街の未来を考えてくださる関係諸団体の皆様が付いているのだから。そしてその先に必ず明るい豊かな社会が待っていることを信じて。やらねばならぬ 今まで以上だ!

 皆様にお約束します。誰よりも八王子青年会議所を愛し続けることを。一年間どうぞよろしくお願いいたします。

2021年 吉日

第56代理事長 青木耕平